祖父の失敗は母の成功の元 ~おふくろの味は田んぼダイブに由来する~

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最近、脱ペーパードライバーを果たし、
車で遠出もするようになったバイクBBAである。

所で、皆さんは
「ドライブのおとも」
にする食料はなんだろう?

お菓子ではなく弁当的な意味でだ。

我が家では一風変わった‟あるもの”
が定番になっているんだが、
それにはこんな経緯が隠されている。

「おにぎり」という携帯食を考える

最近はコンビニも増えたので、
ドライブに行くために
わざわざ弁当を作る人も減っただろうが、
とりあえず私は‟弁当を持って行く派”だ。

いや・・・コンビニにわざわざ寄るの面倒くさくて(笑)

とはいえ、弁当箱に詰めては運転中に食えないので
大体、‟具沢山の玄米の握り飯”が定番。

ここで‟おにぎり”と言わずにあえて‟握り飯”というのは、
私にとってのおにぎりは
「何かをしながら食えるもの」
であり、味わう感じではないからだ。

食感を考えてフンワリ握るという事はせず、
食ってる最中に崩れないよう、握力全開で握り固める。
だから「握り飯」と呼ぶのが相応しい。

握り飯であれば、運転しながらでも食べれるし
朝、珈琲を入れている間にサッと作れる。

更にラップで簡易包装するだけなので
食べた後は荷物にならない。

バイクの場合も朝食として
1~2個持って行く。

バイクで走りながらの飲食は無理(フルフェイス)なので
それこそコンビニなり食堂に入ればいいが、
走る道と時間によってはその両方がない。
(道の駅は早朝開いてないよ)

それに朝飯を節約して、
昼にちょっとイイものを食いたいじゃないか。
(主婦ライダーの経済事情)

同じように山に行く時も握り飯だ。
これもやはり食べようと思えば歩きながら食べられるから。

私は基本「粉モン星人」で米より粉が好きだが、
携帯性の良さを考えると持ち歩くのは握り飯。

長らくそんな感じで握り飯を携帯していたが、
最近ふと昔(実家暮らしの頃)を思い出した。

そういえば、我が家のドライブ食は
何故か握り飯ではなく‟細巻き”だった。

弁当としての細巻き

細巻きというと、
酢飯を海苔で細く巻くアレ
を思い浮かべるのが一般的だろう。
かっぱ巻きとか、鉄火巻きとか。

しかし、我が家の弁当に入る細巻きは、
酢飯ではなかった。

普通の白米を海苔に広げ、
なにがしかの具をのせて巻いただけの
‟見た目だけ細巻き”
だったのだ。

つまり、

  • 見た目→寿司の仲間である細巻き。
  • 実際の味→海苔を巻いたおにぎり。

少し前に「おにぎらず」が話題になり、
現在は流行→定着しているが、
そのおにぎらずに感覚的に近い。

うちの実家も昔は普通におにぎりを作っていたし、
遠足などでは、おにぎりを持たされていたはずなんだが、

ある時から
「車で出掛け、途中走りながら食う」
となると、
必ずこの細巻きを作って持って行くようになった。

‟ある時・あるエピソード”

我が家の握らないおにぎりには、
実はこんな明確なエピソードがある。

酢飯じゃない細巻き誕生秘話(笑)

我が家の不思議な細巻きには、
母方の祖父が関わってくる。

母方の祖父という人は、若い頃から林業に携わり
とにかく年を取っても元気な人だった。

あの驚異的な体力を知る私としては
「若い=元気」
「年寄り=不健康」
は必ずしも成立しないんだなぁと
常々思っている。

その祖父が、ある時軽トラで出掛けた。

その頃は田舎にコンビニなどはなく、
早朝じゃなくても長時間出掛ける場合は
なにがしかの弁当を持って行くのが定番。

その日の祖父さんの弁当は
‟おにぎり”
だった。

食品用ラップが一般普及してから、
家庭でおにぎりを作る場合
‟ラップで握ってそのまま包む”
をやるのは老若男女問わず
定番の方法だと思う。

郷土料理を得意とする祖母さんも
そこだけは近代化の流れに乗り、
やっぱりそのようにラップで巻いたおにぎりを
祖父さんに持たせていた。

そしてそのおにぎりを
運転しながら食べようとした祖父さん。

が、しかし・・・・ラップが中々外れない。

ここから先が、元気ながらも少し抜けてる
祖父さんらしい展開なのだが・・・

ラップを外すのに夢中になりすぎた祖父さんは
自分が細い農道を走っている事をすっかり忘れて
真夏の青い稲とたっぷり水を蓄えた田んぼへ
車ごとダイブした(爆)

まぁそれでも打ち身程度で済んだのが、
うちの祖父さんの驚きの丈夫さなんだけれど。

おかんの提案・細巻き

後日、この一件について祖父さんは母に

「ラップさえすぐに外れたら事故らなかった」

と、馬鹿馬鹿しくも
真理をついた一言を漏らしていたそうだ。

で、それを聞いた母、

「あ~そうよね。
運転しながらラップを取るのは大変だわ。
それにずっと片手運転も危ないわね」

と思案し、
考案されたのが・・・・柴猫家の細巻きである。

わざわざ酢飯にしないのは、母曰く
「別に形変わっただけで、何で酢飯にしなくちゃならないの」
だそう。

最近はどうだか知らないが、
今思い返すと周囲でそんなものを作っている人は
誰一人としていなかった。

当時としては中々アバンギャルドな発想である。

もしあの頃(30年くらい前)にクック〇ッドがあり、
母が投稿してバズっていたら
母はおにぎりの固定概念を覆したパイオニアであり、
今定番化している‟おにぎらず”の登場は
もっと早まっていたかもしれない(笑)

柴猫家の細巻きレシピ詳細とその利便性

我が家のこのドライブ用細巻きは、
特別なレシピはない。
何しろ海苔に白米を広げて具をのせて巻いただけだからな。

強いて決まり的な事を挙げれば

  1. 醤油などの調味料をつけなくても食べられる具を入れる
  2. 一口大に切る
  3. 弁当箱に詰める際は少し隙間を空ける

この3点は外せない。

1は、寿司の細巻きのように醤油をつける手間があったら
運転しながら食べにくいから。
そんな訳で具材はそこそこ濃い味のものになる。
私が個人的に一番美味いと思うのは「ふき味噌」を巻いたものだ。
ちょうど春の行楽シーズンにも重なり、
目も口も春というわけだ。

2は一口大にしておけば、ハンドルから手を放すのは
摘まんで口に入れる時だけだから。

3は2と同じような理由で、蓋さえ外せば
簡単に指先で取り出せるように隙間を少し空ける。

一人で出掛ける時は、
あらかじめ助手席などに軽く蓋をした
弁当箱を置いておき、
食べたくなったら蓋を開けて
一つずつ摘まむ。

同乗者がいる時は、
横から一つずつ口に放り込んでもらってもいい。
わんこそば的食い方

更に利点を述べるなら、
齧り付かなくていいので
女子は口紅が落ちる心配をしなくていい。

そうして考えると、中々画期的なメニューである。

祖父の失敗は母の成功の元

「失敗は成功の母」
なんて言うが、
祖父の田んぼダイブのお蔭で、
この細巻きがドライブ飯として
誕生したのだから、
まぁ祖父のダイブも無駄にはならなかったわけだ。

「いやいや、その前に停まって休憩しながら食えば?」

というツッコミは不要。

そもそも行楽で出掛ける時以外にも
朝早く出勤しなけらばならない時なども
持って出ていたからな。
(田舎の朝はクソ早い。何につけてもクソ早い)

この実家の細巻き、
当然の事ながら長らくご無沙汰すぎて
私もすっかり忘れていたのだが・・・・
たまには作ってみるのもいいかもしれない。

今日から立春とはいえ、
ウィンタースポーツを楽しむ人にはまだ冬で、
スキーのために深夜早朝に出掛ける人も多いだろう。

そんな時、運転中に食べる携帯食として
おにぎらずならぬ‟白飯細巻き”
一度お供にしてみてはどうだろう?

余談:田舎の‟落ちる定番”

受験シーズンにこんな事を言うのはアレだが、
田舎で「田んぼに落ちる」
結構スタンダードな事件(事故)である。

大体、田舎のやつは一度は落ちている。
私だって2~3度チャリで落ちてるし。
(ショートカットしようと、あぜ道を走っていて落ちるパターン)

なんだろうな、田んぼに頭から落ちると、
自分で自分が滑稽で笑うしかなくなる。

ついでに言えば‟ぼっとん便所”にも
大体皆一度は落ちる。

最近は田舎も洋式便器で‟疑似水洗”になっているけれど、
昔はちょっと古い家は皆‟ぼっとん”で、
そんな家で暮らしたことのある子供は
大体一度は落ちる(笑)

もちろん、このぼっとんに溜められた排泄物は
畑の肥料として使われる。
ほんの30~40年前まではこれが田舎の定番だったのよ。

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