セ〇ムは元旦も出動してくれるが、来るまでに10分かかる ~実録・郵便配達戦記~

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私は絵を描くのをやめた4年間、
郵便配達員をして糊口をしのいでいたんだが、
入って2年目の元旦のどしょっぱに
とんでもない事をやらかしてしまった事がある。

お正月は普段と違う事もある

最近は、年末年始もオープンしている店が多くなったが、
それでも普段無休の店が「元旦だけは休み」
「三が日だけは休み」というケースがある。

こうゆう場合に備えて、
毎年「年末年始のお休みどうですか?」と
配達先に訪ねて回り、
事前情報を得た分については、
休みが明けるまで止めておいたり、
いつもと違う場所に届けたりする。

が、誰しもがマメにその情報を伝えてくれるわけじゃない。

届けが出なくても、毎年同じだと大体、班長が知っていて
班長から伝達がある。

が、それすらもなく、行ったら突然休みだったという事もある。

私の配達先にある某系列のガソリンスタンドもその一つだった。

何しろ年中無休なので、
いつ行っても基本人がいて、
私はいつもカウンターに郵便物を届けていた。

その年中無休のガソリンスタンドが・・・・閉まってる。

あれ?おや?
別に元旦閉まっているって情報は聞いてないぞ?

ロープを潜り、中に入ってみる。
やっぱり人っ子一人いやしねぇ。

むう、困ったな。

日頃が上記のような配達スタイルなので、
ポストらしきものも存在しない。
やや、本当に困ったな。

しかし、届ける年賀状は幸い一枚こっきり。
そして、入口のドアは自動ドア。
つまり、スライドドアって事。

こうゆう時はだなぁぁぁ、
このドアとドアの隙間から、
中にスッと落とせばいいのだ。

よしよしとドアに近づき、
ドアとドアの隙間にハガキを差し込んだ、その時

ジリリリリリリリリリ~!!

鳴り響く警報(;・∀・)

警報音で何を想像するかは人それぞれだと思うが、
私はとりあえず火災。

「え?あ?火事?それとも警報の誤作動?どどど、どうゆう事?」

ドアから飛びのいて、
ふと見た壁には、セ〇ムのステッカー(;・∀・)

違う!火災報知器じゃない!!セ〇ムだ!!
やべぇ、この店、
セ〇ムしてやがった!!

ど、ど、ど、どうしよう。
俺、小学生の時も消化ボタン押したりとか
押そうとかした事ない子供だったのに、
大人になった今、なんでセコム鳴らさなあかんね~ん!!
(意外といわれるが、押してはいけないボタンは押したくもならない人)

こんな時はとりあえず局へ!!

というわけで、局へ電話する。
その後ろで鳴り響き続ける警報(爆)

電話口に課長が出ると、一言
「あ、どっかのセ〇ムに引っかかった?」

えぇ、今まさにセ〇ムに捕まっております。

私「で、どうしたらいいんですか?」
課「そのうちセ〇ム来るから、セ〇ムになんとかしてもらって。じゃ!!」

まさかの、セ〇ムに丸投げ!!

いや、まぁ、妥当と言えば妥当だが・・・
セ〇ム来るまで、この警報が鳴り響く中でいなきゃいけないのかよ。

そんな訳で、
元旦の早朝、
大音量で警報が鳴り響く中、
一人でポツンといつ来るともしれないセ〇ムを待つ。

幸い人通りはいつもほどないとはいえ、
恐らくご近所の人だろう年寄に
非常に不審げなモノを見る目で見られる(爆)

あぁぁぁぁ、セ〇ムさん!!来て!早く来て!!
早く来ないと、どちらかというと先にポリ公来ちゃうから!!
俺が通報されるから!!

で、やっとセ〇ムが来たのは、それから10分後・・・

おせぇよ、こんな時間かけてきたら不審者逃げちゃうよ!!
ってか、俺が一番逃げたいよ!!

セ〇ムさんに事情を説明すると笑いながら
「あぁ、気にしないで下さい。よくある事ですから

よくあるのかよ!!(゚Д゚)ゴルァ!!

何だ、私は害獣除けのセンサーに引っかかった猫か?
(田舎では罠にかかる野良猫がたまにいる)

しかも、10分待って止めるのに30秒とか!!
大病院の診察かっっ!!

色々思うものの、新年早々出動させてしまった申し訳なさもあるので、
にこやかに、そして低姿勢でセ〇ムを見送る。

あぁぁぁ、俺の貴重な配達時間10分が・・・・

帰局後、班長にその話をしたら
大笑いされたのは言うまでもなく、

更に数日後、通常営業に戻ったガソリンスタンドのおいちゃんに
話をすると、おいちゃんにまで笑われたのは言うまでもない。

 

こんな事があっても、やっぱり配達員生活はそれなりに楽しかった。
長く人生の目標にしていた「描く」と「書く」が消えた4年間は、
それはそれで人生で初めて訪れたモラトリアムとして
中々充実していた・・・のである。

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