吉野寺宝めぐり ~ミシュランガイドに載る寺 竹林院群芳園~

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歴史ある寺は、大体「宝物」や「秘像」なんかを持ってたりする。
普段から拝観料を払えば見れるものもあるが、
見れないものも多い。

それが全部とは言わないが、かなり見れるのが
現在開催中の
「吉野山寺宝めぐり」
である。

今回は、そんな寺宝めぐりと
テクテク吉野山散歩の話。

吉野山寺宝めぐり

今回、吉野山を訪れたのは今月末まで開催されている
「吉野山寺宝めぐり」
をするためである。

画像は金峯山寺HPよりお借りしています。

吉野山にある9つの寺院それぞれで、
普段は公開していない仏像、宝物を公開するという企画。

数年前に吉野に行って以来、
うっすらとあった「仏画やりたいなぁ」という想いが
大分分厚くなってきてしまって、
そのために一つでも多く仏像や仏画を見たい。

前に何処かで書いたけれど、
私は基本「寺アウェー」で、
いくら仏像を見るためだけといっても
寺を梯子すると正直死にそうになる。

が、ここ吉野だけは山全体がホームらしく、
多少梯子しても全く平気なのだ。

そんな訳で、閼伽井不動参拝後、
上千本から順に全5社を巡ってきた。

竹林院

参拝終了後、最初に訪れたのは「竹林院(ちくりんいん)」
実はここ、前回も訪れたんだが、
その時はたまたま団体客と蜂合わせて入るのをやめたのだ。

こちらは大峰山御持院の一つで、
聖徳太子が創建したと言われる。

が、どうも寺よりも旅館や庭園のほうがメジャーらしく、
検索すると出てくるのは旅館としての竹林院のHPだ。
(ミシュランにも掲載されているそうな)

本尊は不動明王、蔵王権現、役行者、弘法大師。

旅館はともかく、まず参拝を済ませて
ここにある「聖徳太子坐像」を求めて奥に入っていったのだが・・・
いつの間にか庭園にでる(笑)

だが、この庭園が見事だ。

「群芳園(ぐんぼうえん)」と言う名前だそうだが、
池があり、立派な桜の木もある。

当然、桜はまだなんだが・・・・
私には易々とここが満開の桜で溢れる光景が
想像できるというか・・・・

プレ開花でパっとそのように見えたので、
全然寂しくなかった。
凄いな、池に映る枝にまで花が咲いているように見える。

常々「自分の目と頭は相当おかしい」と思っちゃいるが、
このように美しいものが視れた時は
「何にでも需要はある」
と思てみたりする。

まぁこの庭に限らず、今回の吉野は
私の頭の中というか‟頭の上”では、
既に全体桜色なんだが(;・∀・)

もっとも、この庭は花がなくても美しい。

特にこの日は、風もなく穏やかに晴れたので、
空の青に彩度低めのこの風景が対照的でもあり、
実に風情がある。

そう、多分これが‟わび・さび”というやつなのだ。
プラプラ歩くだけで楽しい。

オマケに、この日は土曜だというのに
人っ子一人おらず貸し切りだ。

凄いな、400円(拝観料)で、この庭園が貸し切りだよ!!
大和三庭園の一つだよ、ここ!!
なんという贅沢!!

やっぱり、吉野はシーズンオフがいいかもしれない。
店は軒並み閉まっているけれど(笑)

 

そんな事を考えて、
更に庭を奥へ進む。

「あれ?ここ通れるんかい?」という細い道に入ると、
何やら作業をしているおじさんが。

そしておじさんが手に持っているアレは、
もしやお不動さんへの道中で沢山見た・・・・

お「あぁ、これ?ヤドリギだよ」

目が合ったおじさん、何故か唐突に持っていた桜の枝についた
不思議な形のものについて説明を始める。

そう、桜が咲く前の吉野山を歩くと、
方々でコレを見る。

始めは、てっきり「鳥の巣?」と思っていたのだけれど、
いやあんなスカスカでデカイ鳥の巣なんてないし。
なんだろうなと思っていて、やっと近くで見れた時

「・・・・これって、ヤドリギなんじゃ」

と思い出した。

ヤドリギ、「宿木」と書く事もある。
私も詳しくは知らないが、要は寄生植物のようなものだ。

私は、たまたま何かの本で存在を知っていたが、
実際に間近で目にするのは初めてだ。

(帰宅後、ダンナに写真を見せたら、
「なんじゃこりゃ?」と言っていたので、
やっぱりありふれたものでもないらしい)

おじさんは、この写真のようなヤドリギのついた
桜の枝を切っていたのである。
(どうも庭師さんらしい)

おじさんから聞いた話だと、
ヤドリギは弱っている木につきやすいらしく、
私が道中でみたヤドリギのついた桜も
恐らくは少し古い木なのではないかと言っていた。

お「吉野は結構湿気が多くて、
木の表面にカビがつきやすいんだよ。
で、そうゆう弱っている所につきやすいんだ。

一度ついて大きくなると、そこだけ取っても駄目なんだよね。
これくらい※大きく切らないと」

とのこと。
※ヤドリギがついて瘤になっている所も含めて、
かなりの長さを切っていた。
写真だと分からないけれど、小さい実がついていて、
それを鳥がついばみ糞として排出され広がっていくそうな。

開花シーズンを迎えると、観光客が増えて作業しにくくなるから
今のうちにメンテナンスしてるんだそうで。

 

お「しかし、桜も咲いてない時期に一人で来るなんて
・・・・あぁ、歴史の好きな人だね!!

・・・そんな所でさぁ(;・∀・)
まぁ歴史より民話とか古い伝承が好きなんだがな。

というわけで、ここからおじさんの
歴史・庭トークが始まる。

私が先に堪能したあの‟わび・さび”な庭園は、
千利休が作庭※し、細川幽斎が改修したものだそうだ。

※元々庭園自体はあって
秀吉の吉野山観桜に合わせて利休が改修したという話もある。

 

んで、こうゆう作りは「借景(しゃっけい)」
という造園の技法で、
つまり
‟元々ある風景も庭の背景として計算して作られている”
っていうものだそう。

庭だけが主役でもなく、背景がわき役でもない。
双方が双方を引きたて調和しているのである。

更にこうゆう池を囲む庭は「池泉回遊式庭園」と言い、
安土桃山時代の流行りだったそうな。

ってか、千利休って庭も作ったのか。
いや、一杯の茶のために作りそうといえば作りそうだが。

そもそも、その時代からこの庭あったのかよ。
それが驚きなんだが・・・

で、今私が歩いている道を真っ直ぐ登っていくと
葛城山や金剛山が見えると教えてもらった。

おじさんと別れ、少し登ると
またここもわびさびな世界である。

下の庭もそうだけれど、ここもまた何とも言えない空間だ。

あ、これ、時間気にしなくていいなら、
多分一日いれる。

本当に鳥の声くらいしかしない。
なんて贅沢な空間なんだろう。

で、おじさんに教えてもらったので、山を探してみる。

方位を合わせて・・・あれかな?

あの二つが金剛山と葛城山かな?

役小角が橋を掛けようとして、一言主をボコったアレですか?

葛城山は、山自体はまだ登っていないが
まぁある事があって、麓の神社は何社か巡っている。

金剛山は、その関係で去年実際に登ってみた。

山は登ると形が分からんからなぁ。
そうか、遠くから見るとこんな感じなんだね。

そして、千利休もこの風景を見たかもしれないんだね。

・・・・・歴史浪漫よのう。

 

・・・・それで、庭で大満足して・・・・・
結局、聖徳太子坐像を見るのを忘れた馬鹿は私だ!!(笑)

いやさ、本当に
下千本まで降りてきて
「あ、聖徳太子坐像って結局見てないじゃん」
って思い出したよ。
・・・流石に下千本からは戻らなかったさ。
もう庭で腹一杯だったわさ(;・∀・)

 

こんなマヌケな吉野散歩。
まだまだ続く。

今日紹介した「竹林院」はこちら。

「竹林院」HP:http://www.chikurin.co.jp/index.php

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