霊視で人を呼びつける拝み屋のジイさん

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私は30年上のダンナと20年以上連れ添っているが、
丁度ダンナと同じくらいの長さの付き合いで
“〇さん”という拝み屋がいる。

今は歳も歳なので“ジジイ”と呼ぶことにしよう。

結局うちのダンナの友達で、同門というか師匠筋は同じだ。
ダンナと知り合うきっかけになった人ではあるんだが、
この人の話をすると聞かれるのが、
「何処でどうして知り合ったのか?」
って事。

まぁ他の坊主や神職の友達なんかとは、
普通にイベントや飲み屋みたいな所で知り合ってるけどな。
(全然神社仏閣じゃない所で普通に知り合う)

まぁこの人だけはちょっと例外だ。
何しろ、霊視で私を呼びつけたんだからな。

また別の機会に紹介するが、うちの実家は“出る家”だ。
勿論、出るのは怪異で、実家は怪異の通り道なんだ。

壮大な物語になるほど凄い事はないが、
小ネタには事欠かない。

だが、それを認識しているのは家族中で私一人。
いや、一応2つ下の弟も親よりは気付いていたが、
弟は私と一緒でなければハッキリ分からないらしい。
子供の頃、そのような目に会うと
「姉さんと一緒だと絶対変なモノ見る!!」
と怒るか泣くかしていた。

もう慣れてしまったので怖くはないが、
弊害がないといえば嘘になる。

家に友達が来ない。

ちょっとでも勘いい友人は2時間も滞在してくれない。
酷い奴は家を見て帰った(;・∀・)

ここも結局“類友”で、仲良くなる奴はそうゆう勘の働く
奴が多かった。

実家を出た理由は他にもあるが、
もうこれだけでも充分だろう?

ひとまず実家を出た事で
「これでもうあんなモノとは関わらなくて済む」
と思っていたんだが・・・その考えは甘かった。

今考えたら当然の事だけれど、
別に怪異は実家に限った話じゃない。

ある所には何処にでも“ある”のが怪異で、
あったとしても
認識する人間がいなければ“ない”のが怪異だ。

つまり、根本原因は実家ではなく、
私自身がどうゆう訳か怪異を認識する事にあった
わけだ(;・∀・)

変なモン見る程度なら別に構わん。
田舎は、さりげなく“リアルエグいモノ”が道に落ちている。
幽霊よりそっちのほうが心が折れる。
(一番最近帰った時は半分獣に食われた狸落ちてた

構うのは原因不明の体調不良だ。

風邪でもないのに高熱だして寝込んだり、
吐いたり、
蕁麻疹が全然引かず、そうかと思えば突然治る
・・・というのが若い時の悩みだった。

それと、自分でそんなつもりはないが
“色々と言い当ててしまう事”
があって、そうゆうのはトラブルの元だ。

これが霊感なのか何なのかはさておき、
どうにかしないと人生自体が回らない。

まぁ事情が事情なので、信頼できる拝み屋を確保するのが
いいだろうと思ったが、勿論そんなツテはない。
当然、20年以上前だからGoogle先生は名前すらない。

で、当時、そうゆう探し物をさせるのに適任の奴がいた。

“T”っていう私より2~3年上の野郎なんだが、
こいつがいわゆるオカルトオタク。

本人曰く「俺には特別な力と使命がある」らしいが・・・
残念ながら凡人の私にはその偉大さは一ミリも分からない(笑)

人格的に大分難はあるが、一応ジモピーだし、
色んな所に顔を出していたので情報とツテだけは豊富。
更に車と金は持ってる!!(ここ大事)

そんな訳でTのツテで色んな人の所に行ってみた。
行ってはみたが・・・・全然、もう全然、駄目。

変な気功家とか、
UFO研究家とか、
「私は預言者〇〇の生まれ変わりだ!」とか言う占い師とか、
そんなのばかり。

え?金?金なんかびた一文も払わんわ。
何かしてもらったなら対価として支払うが、
皆口ばっかりで結局何も出来なかったからな。

ただ、何故か方々で「弟子にしてやる」と言われた。

その人らの言い分をそのまま載せると、
私は霊媒としての資質があるとかで、
金なんてもらわなくても育ててみたいんだと。

私の何処を見て大の大人がそんな馬鹿な事を
のたまっていると思ったさ。
勿論、全て丁重にお断りした。

資質とかそうゆう問題じゃない。
あんな胡散臭いにも程がある人間を師匠と呼べるか!

その後どうしたかと言うと、
丁度例日照権0物件から引っ越し、
自宅内での怪現象は減ったため、もう探すのは止めた。

下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるとはいえ、
当たる前にこっちがキレそうだったし、
とりあえず新しい家には望まなくても人が来る。
(で、よほど居心地いいのか皆中々帰らない。
それも困るが実家よりマシ)

で、たまにおかしなことがあったら
実家でやってたみたいに風呂場で水垢離するか、
裏の神社に転がり込んでた。

やがて10代最後の冬がやってきた。
相変わらず変なモノは見るし、変な目にも合う。
だけど、それよりなにより、
学校の課題とバイトとやっともらった絵の仕事が忙しい。

そのクソ忙しい私の所へ、その日もTがやってきた。
T「いい整体の先生見つけたんだけど・・・行かない?」

・・・Tが誘う時は、大体オカルト関係なのに珍しい。
ってか、整体かぁ・・・
何しろ↑のような暮らしなので、とにかく体中痛くて堪らん。

今回ばかりは二つ返事でTと一緒に、
その整体の先生とやらの所へ出かけた。

・・・・が、どっこい、
全然整体師じゃねぇじゃん!!
普通に拝み屋じゃねぇか!!
あっクソッ!騙された!!

・・・っていうのが、ジジイとの出会いだ。

 

ただ、面白いのがここから。

そもそも
“何故Tがジジイの所へ私を連れて行ったか”だ。

やっぱり人づてでジジイと知り合ったTなんだが、
ある時唐突にこんな事を言われたそうな。

「お前の知り合いに歳はこうで、顔立ち、髪型はこう。
性格的にはこ~んな感じの娘がいるだろう。
・・・・連れてこい」

Tの知り合いで、これに該当するのは私しかいなかった。

Tは勿論、私の事を話したことはない。
嫌な話だが、あいつは私が行く先々「弟子にならんか」
と声が掛かるのが気に食わなかったようだ。

あんまりにも可哀想でとうとう指摘しなかったが、
色々私に偉そうに言っても、実際“おとり巻きの一人”って
立ち位置でしかなかったんだ、奴は。
どれだけ立ち回ろうと「弟子にならんか」なんて
一度も言われた事がなかったんだ。

だからジジイと知り合った時、
私の事を紹介する気も、
私にジジイを紹介する気もなかった。
が、その目論見をいとも容易く崩したのが上のジジイの話だ。

本人曰く
「シラを切れないほど容姿や性格を細かく指摘してきた」
そうで、
最後のトドメに

ジ「お前が変な奴紹介するから相当怒っている。
俺が霊能者だって言ったら絶対来んぞ」

と、付け足されたそうだ。
あれま、完全に読まれている。

上で「整体師なんて嘘」って書いたけど、
ジジイはちゃんと整体師の資格も持ってるし実際に施術も出来る。
だから「整体師」ってのはまるっきりの嘘でもない。

Tは存外嘘をつくのが下手な奴だったが、
嘘ではないからこっちもまんまと騙された。
で、施術してもらったら肩コリ諸々は治った(笑)

 

んで、そこまでして呼んでおいて、
当然「弟子になれ」って言うと思うだろ?
ところがぎっちょん、そんな事一言も言わない。

言わないけれど、
「気が向いたら、うちに来て俺の仕事を横で見ていろ」
って言うんだよね。

そして何故か私は素直に通ってしまった。
何でそうしちゃったのか、今でも不思議なんだけどな。

 

まぁ今もそうだけど、当時から面白い人ではあった。

その頃ジジイは50代だったけど、その位の年の人って
女がタバコ吸ってると説教垂れたりするじゃん。
だけど、ジジイは何でか怒りもしないし、
行くと私のタバコが買ってある。
(これにはそれなりに理由がある)

“スッゴイお金取られてそ”って思うだろ?
いやいや、3日に一度は飯を食わせてもらってた。

日頃の言動も服装も、とにかくその辺によくいる
オッサン風。
っていうか、普段は普通のオッサン。

でも、仕事しはじめると違うんだよな。

その仕事してる時の雰囲気が、
田舎で世話になった拝み屋の婆さんによく似ている。

この二人と、ついでにうちのダンナの共通点は
“作った感のなさ”
と言えば分かりやすい。

それまでに会わせてもらった人は、私の目には
ハリボテのように映っていたからな。
(あと大体目つきおかしい)

そんなわけで付き合いが始まって、早20年だ。
ジジイも年だからか、最近になってよく言う。

「まさかお前とここまで付き合う事になるとはな」

いや、それは私もそう思う。
何しろ人だから、善し悪しはともかく
縁が切れる時は切れる。

実際、Tともこの後すぐ縁が切れた。
まぁコイツの場合はちょっとやらかしたからなんだけど、
そのうちジジイの所を含めて、その他諸々にも
顔を出さなくなったらしい。

ジ「まぁあいつは、お前を俺ん所に引っ張ってくるだけの
役割だったんだ、仕方がねぇな」

とはジジイ談である。

今でも何であの時ジジイが私を呼びつけたのかは
ハッキリと分からない。
その後、金をもらうわけでもないのに
私に世話を焼いていた理由もよく分からない。

ただ一つ分かるのは、
なんだか死ぬまで縁が切れなさそうという事くらい。

ダンナもひっくるめて全員歳も歳なので、最近は

“一番最初にぽっくり逝った奴が、
全霊力をかけて残った人間に宝くじを当てさせる!!”

という壮大かつ馬鹿馬鹿しい計画を立てている。

この縁の謎も、馬鹿馬鹿しい計画の行方も
“神のみぞ知る”

多分、その位にしておいたほうが人生は面白い。

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コメント

  1. アバター あきら より:

    初めまして。
    あるお不動様のコメントから
    かなり期間が空いて
    偶然たどり着きました。
    バイクにまたがる姿が頭に残っていて
    直ぐにわかりました笑

    由紀さんに
    あって相談したい事がある場合
    どうしたら良いですか?

    教えていただければ幸いです

    あきら

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