山伏文化の殿堂 櫻本坊

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

今回の吉野山ツーリングで、前から立ち寄ってみたいと思っていた
「櫻本坊」へ立ち寄る事にしたのは、
こちらでも普段公開されていないものが特別開帳されていたからである。

大峰山の護持院、櫻本坊の中は一体どうなっているんだろう?

山伏文化の殿堂 櫻本坊

中千本から上千本へトコトコと歩いて行くと、坂の途中に目指す建物が見えてくる。

「櫻本坊」と彫られた石柱と堂々とした山門。
そして山門の両脇には定番の仁王像だ。

前から地図でこの寺の名前を見て、ちょっと来てみたかった。
何でか知らんが「名前だけ見て行ってみたくなる」という場所は多い。
(逆に名前だけ見て行きたくない場所もある)

本当は今回のツーリングは11月3日か4日にしようかと思っていたのだが、
1週間予定をずらしたのは、この櫻本坊で10日から通常非公開の宝聚堂(宝物殿)が
公開されるからだ。
ちょろりと調べると、ここ櫻本坊には沢山の文化財が残されているらしく、
せっかくだったら見てみたいと思ったんだ。

山門から中へ入ると、意外と中は開けていて手前から順に本堂、聖天堂、大師堂と並ぶ。
一番奥へ進むと受付があり、そこで拝観料を払って中へ入っていく。

信仰の歴史も治める宝聚堂(宝物殿)

中は全て撮影禁止のため一切写真が載せられないが、
ここの宝聚堂には廃仏毀釈を逃れた貴重な仏像や絵巻などが収められている。

元々は前回訪れた吉野水分神社にあったという経典であったり、
その水分社、勝手神社の子守・勝手明神を描いたものがあったりもする。

もちろん、ここでも一番の目当ては権現さんの像なのだが、
ツーリングレポでも少し書いた通り、
ここの権現像は残念な事に破損している。
(HPでは頭部のみとあるが、実際は同じく破損した体も展示してあった)

日本は宗教に関して海外に比べると比較的フリーダムな所があるが、
それでもかつて宗教弾圧のような事があった。
まぁ・・・結局政治がらみでそうゆう事が起こるのは、何処の国も同じである。

この権現像も明治の神仏分離の際に行われた破壊焼却から逃れるために
10年以上も土の中に隠されていたそうだ。

神仏にとっては100年であっても瞬く間にすぎんが、仏像というのは物質だ。
特に木造だった権現像は掘り起こされた時には見るも無残な姿になっていたというわけ。

ただね、そのような姿になっても威厳を失わず、とても美しい。
退廃美というわけでもなく、
逆に壊れる事で
「外が損なわれても損なわれない内なるものもある」
というのを体現しているような美しさだ。

枯れて倒れた木から何年もして若芽が出るような、
そうゆう大きな循環を感じる。

ま~、美を奉じるものとしては、美しいものが損なわれるのは悲しいんだがな。
この姿でもこれだけの威光を放つもなならば、
完全な姿だったらどれほどか?とつい思ってしまうからな。

これから先は、仏が人の都合で損なわれる事なきよう、
また人も仏に頼りすぎる事のないような時代であればいいのにと
思わずにいられない。

あと、鏡に彫られた権現さんの姿というのもあり、
それも良かったね。
2枚あるんだが、一つ蓮の花を踏み台にしているものが力強くも優雅でね、
本当、一見怖い姿なんだが花の似合う仏だなぁってつくづく思った。

日本最古の聖天さん

さて、次は聖天堂へ。
聖天さんは「しょうてん」と読む。
聖天さんというか、私は歓喜天(かいぎてん)という呼び名が好きだがね。

ここの吉野聖天尊は1350年ほど前に役行者が勧請し、
元々は大峰山の奥にあったものを、
ここの2代目の角仁住職が吉野山に移して聖天堂を建立し今に至るそうだ。

毎年10月1日にはここの十一面観音像がご開帳となるそうだが、
某聖人漫画が愛読の私は多分十一面観音を見ても映画レビュアーにしか見えないんだろうなぁと
思うと、いたたまれない(;・∀・)

ご本尊にご挨拶 本堂

そして本堂に辿り着く。
ここの本尊は役行者(神変大菩薩)で、参拝するんだが・・・
あれ、おや、なんか横に・・・・秋葉権現がいる。
天狗の姿の秋葉権現が人が座るように鎮座ましましているのである。

噂をすればなんとやら・・・数日前にダンナと秋葉さんの話をしたばかりだが、
いるのか、出るのか、ここで。
(ネタではなく、本当に知らないで来た)

あ、まぁ、隣には天武天皇も祀ってあったのだが・・・
どうしても秋葉権現が気になる。
(ここは好みと相性の問題なので致し方がない)

名前は秋葉権現だが、ここの天狗は正式には
「吉野皆杉 小桜坊(よしのみなすぎ こざくらぼう)」
といって、
『天狗経』に登場する日本48天狗のうちの一人である。
(余談だが、如意ヶ嶽薬師坊も48天狗のうちの一人。
赤玉先生はちゃんと偉いのだ)

天狗の像は、大体修験者と同じような身なりをしているが、
ここの小桜坊さんは僧侶のような袈裟姿で、
片手には天狗七つ道具の‟八手(やつで)の団扇”を持ち、
片手にはおそらく 独鈷杵(どっこしょ)と思われるものを持っている。

天狗らしい高い鼻で、口を大きく開き、
そこから豪快な天狗笑いを漏らしそうな姿だ。

天狗の取り扱いは書籍、また人により様々だが、
私にとっては妖怪というよりも山神のお遣いという意味合いが強い。
実家の方は天狗より龍伝説のほうが多いし有名ではあるんだが、
結局修験道のある所に天狗ありなのだ。

流石に吉野山で天狗を見かけた事はないのだが、
これだけの山だしなぁ、いるんだろうなぁ。

そして天狗像も絶対一つくらいはあると思っていたけれど、
櫻本坊にあったとはな。

ご朱印が豊富な櫻本坊

他にも役行者像とか色々あったはずなんだが、
蔵王権現像と秋葉権現像に記憶の大半を取れてしまい
・・・あまり記憶に残ってない。

なんてことだ!!(笑)

さて、今回櫻本坊は初回なのでご朱印を頂きに行く。

行くと全部で6種類くらいご朱印があってな、
どれにするか迷ったのだが、ここは間違いなくリピートするので、
一番ベーシックなもの一つにしておいた。


一度に全部貰ったら、次に来る楽しみが減ってしまうからな。

それにしても櫻本坊の人達は皆、頭襟(ときん)をつけているのだな。
いや、フルで山伏装束ではないんだが、
頭襟だけはちゃんと着けている。

普段からそうなのか、観光シーズンだからそうなのかは謎だが、
とにかく頭襟のおじさんだらけであった。

山伏の装束で私は何故かあの頭襟がメチャメチャ好きで、
内心大分萌萌していたのは、ここだけの話にしておいてくれ(爆)

参拝している間、方々から法螺貝の音は聞こえるし、
秋葉権現さんを拝んでいる時なんぞは、横でお勤めしている姿も見られて
ホクホクすぎる。

ここでは修行体験として写経や写仏、滝行なども出来るそうで、
機会があればそうゆうのもやってみたいなぁ・・・なんてついつい考えてしまう場所だ。

4月はまた違うご開帳あるしな、
ご朱印も全部は貰ってないしな、
ここも次回リピである。

櫻本坊について、興味のある方は以下からどうぞ。
HPには一般人は撮影出来ない仏像の写真などもあり、
それを見るだけでも面白いのでおススメ。

櫻本坊HP:https://sakuramotobou.or.jp/index.html

 

や~、吉野ね。
行く度にお気に入りが増えていく。
やっぱり丸っと一日取って、朝から夕方までいないと周りきれんな。
そんなわけで、また来年も吉野行くぞ!!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。