白いモヤ ~安定の怒声~

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Webで不可解な話を書いていると
リアルでもペラペラと喋っていると思われるが
実はリアルでは殆ど喋らない。

勿論「面白い話聞かせてよ~」と
言われれば別だが、
基本、自分からは何も言わないし
言わない事に決めている。

だが、どうしてもイレギュラーは発生する。

白いモヤ

以前、パートで清掃に関わる仕事をしていた時の話だ。

その日も私はパート業に精を出すべく出勤し、
バックヤードで雑務をしていた。

部屋の隅にあるドアの外で、
セキュリティを外す音が聞こえたから
誰か出勤してきたんだなぁと思っていたが
ドアが開いた瞬間、全身が総毛立った

「何!?」
と振り返る目の前で、ドアが全開になり
室内に入ってきたのは
Hちゃんというパート仲間の子だった。

先にHちゃんという子について
誤解のないように言っておくと、
非常に明るい、何処までも普通の
可愛い娘さんである。

で、この時の‟私ビジョン”だが
物理的には、いつも通りHちゃんが
「おやようございま~す!!」
とニコニコしながら元気よく入ってくる姿が見えていた。

が、何処にあるとも言えない
‟怪異感知領域”には
彼女に覆いかぶさるように
大量の白いモヤが見えていた。
そりゃもう、タバコを口いっぱいに詰めて
ふかしているくらいに真っ白に。

・・・安定の‟二重ビジョン”である。

あぁ、あの異様な感じの正体は‟アレ”か。
とはいえ、
いくらHちゃんがいい子でも、
寒気がしても、
怪異が視えても、
‟知らぬ存ぜぬ”を通す気満々だった。

当たり前だ。
私は基本、怪異祓いなんかできない。
そう、私は時々怪異にピントが合ってしまうだけの
非力な‟一般ピーポー”
何も出来ないのに余計な事を言うのは、
忠告ではなく‟嫌がらせ”である。

そんなわけで、この時もやや明後日の方向をみつつ
普段通り「おはよう」と言ったつもりで口を開いた。

が、実際口から出たのは

「お前ぇぇ、何やったぁぁぁ~!!」
※ボリュームMAX&重低音

だったんだよ、お馴染みの(;・∀・)

毎度のこととはいえ、
どうしてこうなる?
なんで磯野波平レベルの怒声が出る?

H「・・・・え?何?」

やってもうたと思いつつ、
口から出たものはもう引っ込めようがないので、
今度は自分の意思で続けることにした。

私「・・・・昨夜、仕事終わった後、どこか行った?」
※ボリュームnormal

なんで昨日の夜と限定しているのかは知らんが、
とりあえず前日は何ともなかったのだから
何となくそう聞いてみた。

で、Hちゃん曰く、
昨日は仕事が終わった後
友人たちと夜景を見に
某●●山へ行ったという。

●●山かよっっ!!

確かに●●山は夜景スポットでデートスポットだ。
が、市内有数の心霊スポットでもある。

心スポの噂なんて大体がガセではあるが、
あそこは本当に駄目だ。
‟出る”というより‟いる”

なんで断定できるのかというと
・・・・実は昔、行ってみた事があるからだ。

もっとも別に心スポ凸ってわけじゃなく、
単純に軽く山登りがしたくって
登ってみただけなんだが・・・・

なんというか、人の霊というより
ちょっと化け物じみた感じの
禍々しい怪異が頂上に鎮座ましましているのだ。
そう、ちょうど白いモヤが渦を巻いている感じで。

それ自体は別に直々に人に憑くってもんじゃなさそうだが、
そうゆうものがいると色々と寄ってくる。
日出後~昼過ぎくらいまでなら、ハイキングできるが
日が傾き始めたらお勧めしない。

どうもHちゃん、そこで何かを拾って
そのまま職場にきたようだ。

とりあえず本人には

「確かにあそこは夜景スポットだけど
心霊スポットでもあるから
あまりいい場所ではないし、
治安的も良くないから
夜中に行く場所じゃないよ」

こんな唐突な話は、普通だったら通らないんだが、
たまたま、そこにサブリーダーもいたんだ。

この人の娘さんというのが‟視える質”らしくて、
サブリーダー自身は0感だというものの
そうゆう事情を‟察する”人だった。

サ「あ~●●山でしょ?うちの娘も嫌がるわぁ、
たまに族も来るから行ったらあかんでぇぇぇ~」

サブリーダーよ、ナイスフォローだ。

それでHちゃんは確かにいい子なんだけれど、
あまり物事を深く考えない所がある。
「そうなんですか!やだ!(族が)怖い!!」
という感じで話は無事に終結した。

怒声効果

え?あの白いモヤはどうなったのかって?

それは・・・実は私が怒鳴った時点で解決している。

周りはどう感じているかは知らないが、
少なくとも私には「お前ぇぇぇ~」の‟お”を発した辺りで
バッチンという凄い音がして、
最後の「ぁぁ~!!」が終わる時には

モヤが全部消えていた。

これについて、
一応何でそうなったか、分かるには分かるが
こうゆうものはケースバイケースで
‟いつも同じやり方、同じ原理なのではない”
というのを念頭において聞いてもらえたらと思う。

※時々「前に言っていたのと違う」っていう人がいるんだけれど、
同じ事やってるようでも中身が違うって凄く多い。

「どうしてモヤが消えてしまったのか?」
というと、
私の口を無断使用した何者かが、
物理的には‟怒声”という動作を使って
モヤを消し飛ばしたからだ。

だから、外装は怒声だけれど
中身は違うし、
外装となる言葉も結局何でも良かったのだ。

以前、こんな感じの
‟勝手に口が動いてペラペラ喋る”
話も書いているが、
それとは形としては似ていても
ちょっと種類が異なる話だ。

アレはむしろ言葉の内容に意味があるほうだから、
怒鳴る必要もないし、気合も必要ない。

こっちは、怒声という物理動作と
そこに込められるものが重要であり、
言葉にあまり意味がない。

※一応、相手(怪異)に「お前の事を見つけたぞ!」的な
意味を伝える必要はあるっぽい。

んでまぁ、「何で怒声なんだよ?」って話だが、
中身・・・いわゆる‟気”的なモノを乗せやすいんじゃないのかな?

ドラゴン●ールでも
キャラが気を放出する時
「はぁぁぁぁ~!!」
って叫ぶじゃん。
多分、アレに近いんだろうなぁ。

それから、怪異というのは物理的に存在しないものだ。
だから、それを処理しようと思うなら
同じく物理的にないものを当ててやれ!
という事なのだと思う。

‟声”つまり‟音”は物理的にあるようでない。
そうゆう在り方が、私は何処となく
怪異に似ている気がするんだよ。

只より高い物はない

とはいえ、私が怒鳴ったら
いつでも怪異祓いが出来るわけじゃあない。

同じような状況でも、
私がゲロゲロになるだけで
何も起きない事もある。
いまだに基準が分からんのだ。

基準は分からないが、とりあえず
見ず知らずの第三者のために親切で
やっているんじゃないというのは分かる。

言い方として合っているか微妙だが、
あくまで‟自動迎撃システム”で
自ら周囲を綺麗にしてまわろうとかではない。

こうゆうのを
「強い守護さんがついているんですね」
って言ってくれる人もいるが、
こんなのは虎の威を借りる狐で
別に自分の実力じゃない。

そして、私としてはちょっと不安だ。

世の中、只より高い物はない。

そりゃ確かに、色々とご加護頂いているなぁと
思う事はあれど、
怪異の世界においても‟タダ”はないからな。

私は、愛や義務だけで人外は守護なんてしてくれない
と思っている。

単純な好き嫌いなら、
何が切っ掛けで‟好き”の枠から外れるか分からないし、
何処か違う所から対価が支払われていない限り、
その請求は自分にくるんだぜ?

後々、どうゆう対価を請求されるのか
それを考えると、

・・・・たまに空恐ろしいと思うのだ。

オマケ:言葉の選択

こうゆう事がある度に、
毎度この言葉のセレクトどうなっているのかな?
って思う。

言葉自体にそこまで意味がないなら
「喝ァァァァツ!!」とか
「ちぇすとぉぉぉぉ~!!」とか
「おっぱいぃぃぃ~!!」でも
何でもいい気がするが、
多分、勢いよく言葉を発するために
馴染みがあって、無意識的なブレーキのかからない言葉
じゃないと駄目なんだろうな。

もし私がボディビルファンなら
「肩メロンッッ!!」とか
「腹筋6LDKぇぇぇ~!!」とか
叫んでいたんだろうか?

もしあの時私が
「グレートケツプリッッ!!」
と、叫んでいたら・・・・・・

・・・・・益々カオスな事になっただろう。

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