龍と絵描きの午睡をかけた仁義なき戦い

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世間一般の怪談じみた話というのは、
聞いてぞっとする所に需要があると思う。
特に夏場は、その‟ぞぞっ”っというのに価値が生まれる。

そしてスピリチュアルなお話というのは、
何処か神々しく、キラキラしていて、
何処となく高尚そうな所に価値がある。

が、私の身に降りかかる事は、
確かに不可解ではあるが、
どうにもそのどちらにもハマらない。

これは一体いつどこで誰に需要があるのだろうか?

続・ダンナ部屋の怪

うちのダンナの部屋というのは、
龍が住む石があったり、
死んだ猫が布団を占拠していたりするが、
中々どうして居心地がいい。

南向きの私の部屋より窓が一つ少ないので風通しは悪いが、
昼寝にはうってつけだ。
何故なら4階にあるダンナ部屋は
2階にある仕事部屋より外の騒音が入らないからだ。

私には、怪異よりも外から聞こえる
ババアの金切り声とか、
DQNバイクの爆音とか、
昼夜問わず奇声を上げる大家のほうが
よほど大問題で安眠の妨げになる。
(仕事部屋の下、店舗だから昼間はそこに来る客がうるさいんだよ)

そんな訳で、その日もダンナ部屋で昼寝をしようとしていた。

すこ~しウトウトしかけると・・・・・

‟ふはふはふは”

・・・・・・・・?

‟ふはふはふは”

・・・・・・・・??

寝ている私の顔面のすぐに前から、何か気配がする。
気配っていうより確実に空気が揺れてる。

隙間風かとも思ったが、
こんな器用な隙間風というのはあるのだろうか?
こんな生き物の息づかい的な隙間風。

‟ふはふはふは、ふんふんふん”
‟ふん、ふう、ふん、ふんふんふん”

あ~なんだ・・・・・・これは、アレに似ている。

飼い犬が寝ている飼い主の顔の匂いを嗅ぐアレ
に物凄く似ている。

って言う事は、息づかいや吐息ではなく、これは鼻息なのか。
何故、私の顔面に鼻息が?

傍に犬がいりゃ不思議な事でも何でもないんだが、
この日愛犬柴子は階下の仕事部屋にいて、
ダンナ部屋にはいなかった。
勿論、ダンナもいない。
部屋の中で‟息”という動作を物理的に出来るのは私一人だ。

‟ふはふはふは、ふんふんふん”

さらに続く鼻息。

‟ふはふはふは、ふんふんふん、ふっん!ふ~ん!!”

しつけぇぇぇ~!!
しかも、段々鼻息荒くなってんじゃん!!
鼻息で前髪揺れてるじゃん!!

いやいや、凄い至近距離でフンフンされているから、
前髪どころか私の鼻毛がそよぐんだよ!!
自分の鼻息で他者の鼻毛をそよがせるってどんだけの鼻息だよ!!

そして、この時人生で初めて気付いたのだが、
自分の呼吸(鼻息)で、鼻はムズムズしないが、
他者の鼻息で鼻毛がそよぐと非常に鼻がむず痒い(爆)

知らなかったわ。新発見だわ。
いや、そうじゃない。
このままじゃ鼻がムズムズして寝るに寝られない。
あ~もういい、無視しようかと思ったけど、目を開けよう!!

開けるぞ!
開けて何かいたらとっちめてやる!!
とりゃっっ!!開眼!!

・・・・当然、何もいない。

いや、仮に超至近距離にいたとしても、
私には基本見えんのだが。

・・・・なんやねん、一体。
阿保らしい。

 

そんな訳でまた目を閉じる。

うとうとする。

ふんふんふんふん、ふはふはふはふは。

目を開けるが何もいない。

これを確か2ターンほど繰り返す。

勿論、こんな事をやる相手には心当たりがある。
あの、石に住んでいる龍神さんである。

しかし、今日はやたら強引だ。
何故だ?
とうとう姿を現す気になったんじゃないのか?
何なんだ?

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・あ、今日は一声かけて、水(お供え)があるか確認するのを忘れてた。

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・だが、寝るっっ!!(爆)

横になってしまったからには、一度寝るまで起きる気がしない。
そう、例え神だろうが怪異だろうが龍だろうが、
私の午睡を妨げる事まかり通ると思うなかれ!!

龍が普段どうやって寝ているかは知らんが・・・・
人はな、横向きで布団被って寝る事も出来るんだぜ!!
へへ~ん、残念だったな(`・∀・´)ノ

悔しくばその鼻息で布団を吹き飛ばしてみるがいい!!
「北風と太陽」の北風のごとく、私から布団を引っぺがせるか
試してみるがいいぞ!!
は~っはっはっはっはぁぁぁ~!!

 

この後、確かに布団の上から伺うような気配はしていたものの、
防衛に無事成功した私は2時間ほど午睡をむさぼったので、
布団の外がどうなっていたかは知らない。

とりあえず、起きたら部屋の中が大変になっていたような事もないので、
多分途中であきらめたのであろう。

一字違いでありがたさ崩壊

この事は夕食時の話のネタとしてダンナに報告したわけだが・・・・

ダ「いやさ、相手が何でも大概の事は不思議じゃないよ。
ある程度何でもありだよ、怪異の世界は。
・・・・だけどさ、龍神さんに鼻息かけられたって初めて聞いた。
何それ、おもろすぎるわ」

私だって聞いた事ないさ、そんな馬鹿な話。
でもこの部屋で鼻息フンフンしそうなのアイツだけじゃん!

ダ「猫(死んでるほう)じゃないの?」

甘いな、ダンナよ。
お猫様だったら顔面に座るわ。
こっちが起きるまで執拗に座り続けるよ。

だって、お猫様なんだよ?
どんな我儘も突き通すのがお猫様なんだよ?
それにうちのお猫様はあんなに鼻息荒くない!!
もっと可愛い鼻息だ!(←下僕度Max)

ダ「なんであんた・・・・人外にモテるんだろうね?」

ついでに言えば、変態にもな(;・∀・)
まったく、この石の龍神さんは一体何を考えているのやら。

別に普段から無視はしていない。
たまに柏手打っては、手も合わせる。
オマケに酒だって供えている。
しかも龍神さんご所望の銘柄の物を。
(供えようと売り場に行くと、どれを買ったらいいか分かるマジック)

結構、好待遇なんだよ、あんた!!
私よりいい酒飲んでるんだからね!!

そう、けっして蔑ろにはしていないはずなのに、
この程度の事はチョイチョイあるのだ。

この話を思い出して再録したのも、
つい先日、夜中にダンナと寝ていた頭と頭の間に
ヌ~っと顔を入れて覗き込む気配がしたからなんだけどね。
(私は反対を向いていて、振り返ったら消えてた)

確かに龍神ハウスから布団まで遮るものもないし、
あの頭のサイズ的にそこから首を伸ばせば届くんでしょうけど
・・・・一体何なんだろう?

ってかさ、仮にこの鼻息や気配の主が龍神さんじゃなかったとしても、
鼻息ってどうよ?

鼻息って怪談的にどうよ?
スピリチュアルとしてもどうよ?

よく「神の息吹」とか言ったりすんじゃん?
「神の息吹」「龍の息吹」っていうと、物凄くカッコいいし、
物凄く神聖なありがたい感じがするけれど・・・・
「神の鼻息」ってどうよ?

「神の鼻息」「龍の鼻息」文字的には一字違うだけなのだが
・・・たった一字の違いが大違い。
一気に神聖感もありがたみも消えうせるのは一体どうゆう事なのだろう?

いずれにしろ、月に一度は手を変え品を変え、
なんともオカシナ事が起きている。

‟毎月品物を変えて定期的にお届け”って、
それじゃまるでフェ○シモだよ。

あぁ、この怪異定期便は一体いつまで届き続けるのだろう。

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