老犬の突発性前庭疾患について

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

我が家では現在、巨猫が闘病中であるが、
そんな中、柴子がまた前庭疾患を発症した。

そこで今回は、
意外と知られていない犬の前庭疾患について
少し紹介してみたいと思う。

獣だって人と同じ病気になる

犬や猫は我々人間にとって非常に身近な家畜である。

特に昨今は牛や豚というものと一線を画し、
共に暮らす大事な家族、相棒として位置づけられている。

人と同じように服を着せたり、
美容院についれていったり、
冷暖房を気にしたりだな。

が、その割に
「犬や猫は人と同じような病気にならない」
と考えがちである。

確かに同じウィルスに感染する事は殆どない。
猫の風邪は人に感染しないし、
人のインフルエンザも犬にはうつらない。

しかし、基本奴らも哺乳類で体の中の臓器はほぼ人と同じ。

と考えると、人と同じ病にかかっても
なにも不思議はない。

腐ったものを食えば腹は壊すし、
老化もする。
ヘルニアにも掛かるし、
認知症も発症するのだ。

当然の事だが、分かっていない人も多いので
あえて当たり前の事を偉そうに言おう。

犬も猫も可愛いだけのヌイグルミではない。

そもそもヌイグルミだって経年劣化すんだろう?
どんなモノでもこの世にある限り、変化からは逃げられんのだ。

非常に悲しい事だが、そこは揺るがない事実だ。

犬の前庭疾患とは?

さて、今回のお題の「前庭疾患」という病気である。

これは簡単に言えば、
三半規管からつながる前庭神経に異常が起こり、
平衡感覚が取れなくなるという病。

つまり、犬的には目がグルングルン回っている状態だ。

多分、犬の視界はこんな感じになっている

ちなみに、発症して平衡感覚が取れなくなった時、
傍から見ていてどうゆう状態になるかというと
目に「眼振(がんしん)と呼ばれる
独特の動きが見られる。

※黒目が横に流れたり(水平眼振)、回転したり(回転性眼振)する。

また、平衡感覚が取れないので、
足元は千鳥足になって倒れてしまったり、
一定方向にグルグル回ったり、
首が傾いたままになる。

この前庭疾患には幾つか原因があるのだが、
その中でも特に原因らしい原因の見当たらないもの
「突発性前庭疾患」という。

突発性はどんな犬でもなる可能性があるのだが、
突発性前庭疾患になりやすい傾向の犬というのがいる。
その条件は

  • 高齢
  • 柴犬

高齢はさておき、なぜ柴犬に多いのかは
やはり原因不明だが、
確かに私の周りでも高齢柴犬と暮らしている人は
大体1度は経験する。

柴子、前庭疾患を発症す。再び。

柴子が初めて突発性前庭疾患を発症したのは、2017年3月。
彼女が12歳の時である。

この時は2~3日マトモに歩けず、
2週間ほどかけてゆっくり復活した。

で、今回。
やはり前回同様、突然であった。

直前までいつも通りに過ごし、
散歩に行こうとしたら
普段、余裕で降りている階段をためらいながら降りている。

おや?と思いながらも散歩をしていたら
最中に足元がふらついて歩けなくなった。

しょうがないので抱いて連れて帰り、
明るい所でよく顔を見ていると
眼振が出ている。

そして、何かを追うように
常に体を左から右へ振っている。
(多分、目の動きに合わせて頭を振っている)

前回は丁度動物病院が開いている時間だったので
そのまま病院へ担ぎこんだが、
今回は既に閉院後。

ついでに言えば、翌日はかかりつけ病院の休診日。

さて、どうしたもんか?

名古屋市には獣医師会のやっている
夜間診療があるのだが、
そこまで行くには30分以上かかるだろう。

このハッキリ言って「車酔い」しているような犬を
更に車で30分以上搬送するのはどうなのか?

そして診察してもらった所で、すぐに収まるものでもない。
恐らく「前庭疾患ですねぇ~」と言われ、
薬を出されて終了だ。
更に私の周りでは、この夜間診療であまり良い話を聞かない。

そんなわけで、ひとまず様子を見ることにする。

新規病院開拓

一夜明けて翌日。

全く症状は変わらないかと思いきや、
翌日には少し元気になっていた。

ふらつきながらも散歩と言えば喜んで走ってきて、
千鳥足&斜めになったままいつもの調子で歩こうとする。
(それで溝に落ちそうになるので自重して欲しい・・・無理だけど)

前回は2~3日中々食べずに大変だったが、
今回は翌日からすぐ普通に食っている。

・・・・・凄くいい加減な言い方だが、
実は、突発性前庭疾患は
突然発症して、勝手に治る。

そう、突発性前庭疾患自体は
直接死につながる病気ではない。

ただ、高齢犬が掛かった場合、何が命取りになるかと言うと
眩暈から吐き気が生じ、
食欲が低下して食べられなくなり、
そのせいで体力が落ちてしまう事にあるようだ。

人間だって眩暈や車酔いが出ている最中、飯を食いたくないし
食わねば体力が落ちていく。

これは担当医の判断によるのだが、
前に診察してくれた獣医曰く
「大事なのは、吐き気を取って食事をさせること」
なのだそうで、
前回は前庭疾患そのものを治療する薬ではなく、
俗にいう「酔い止め」を処方してくれた。

※先生によっては消炎剤などを出す場合もあるそうです。

裏を返せば、食いさえすれば薬はいらんのだが、
何処までも素人判断なので心配は残る。

先にも書いたが、前庭疾患には数種類原因がある。
本当に突発性だったら構わないが、
他の原因だとマズイ。
※他の原因だった場合、大体脳みそ系トラブル。

元気だし、結局‟時間”が良薬の病気とはいえ
その万が一があるので素人判断は怖い。

だがしかし、この日は病院の休診日である。

以前ずっと診ていてくれた先生2人が退職され、
2代目と思われる先生1人になってから
病院の休診日が増えてしまったのだ。

いや、これはある意味チャンスかもしれない。

柴子の、というより、
巨猫の現状を打破するチャンスなのかもしれない。

プレドニゾロン投薬を続けても
中々現状の変わらない巨猫。

そろそろセカンドオピニオンおよび転院しても
いいのかもしれない。

というわけで、
柴子を使って病院の新規開拓へ乗り出した。

新しい病院へ

それで選択したのは、家から車で10分ほどの病院。
Googleのレビューは程々な感じで
実際来院しても受付から感じのいい病院であった。

まずは柴子の診察。
数人いる獣医師のうち女性の獣医師さんが担当してくれた。

結果は・・・・はい、予想通りの突発性前庭疾患。

ただ、この発症から24時間程度の時点で
眼振はほぼ収まり、
珍しく診察台の上で
「いやぁぁぁぁ~!!」と
クネクネしていた。

まぁクネクネ出来る元気があればいいよ。
念のために消炎剤などを1本打って柴子は終了。

で、診察が終わった時点で
「実はセカンドオピニオン先を探している猫がいるんです。
血液検査の結果だけでも少し診て頂いてよろしいですか?」
と聞いてみると、
快くOKしてくれた。

状況を説明し、
最新の血液検査結果を見せた所
幾つかの可能性と
幾つかの治療方針を分かりやすく説明してくれ、
「よろしければ実際に診察させてください」
との事。

※こうゆう時に手帳に記録していたり、
検査結果を貼り込んでおくと
すぐに持ち出せて説明出来るので便利。
この万が一のために日々手帳をつけているのだ。

検査結果から「貧血」と判断するのは同じとして
治療方針として今の先生からは聞けなかった話を
幾つか聞く事が出来た。

過去に長老が急性肝炎になった時も
転院先が良くて助かったという事例もある。

これは・・・ひょっとしたらひょっとするかもしれない。

その後の柴子

巨猫の転院話はまた別にするとして、
今日はとりあえず柴子の話。

診察時点ですでに眼振は納まっていたが
念のために内服薬を処方された。

前庭疾患発症から3日目の動画がこちら。

首は傾いているのだが、
普通に走り、
食っちゃ寝して暮らしている。

前回に比べるとかなり回復が早いのは
薬のお蔭というよりも
今回は症状が軽かっただけだと思われる。
ただ今回、首の傾きだけは残ってしまったようだ。

この記事を書いている時点で
発症から2週間と少しだが
今も微妙に首が曲がっている。

正面から見ると
小首をかしげているように見えて可愛い。

実際、動物病院で待っている間、
傾いて座っている柴子を見た人が

「あの柴犬、小首をかしげている!かわいい!!」

と言っていた。

お姉さん、
それは小首をかしげているんじゃなく
傾いているんですっっっ!!(心の叫び)

正面からだと小首を傾げている風だが、
この角度からだとバイオ●ザードに出てくる犬っぽい。

制止時、この角度で首が曲がっていても
いつも通り走って飛ぶのだから
犬の運動能力って凄いなぁって思うんだ。

人間なら70歳くらいの老婆なんだけど、
それが傾きながらも階段駆け上ったり
寝ているダンナを飛び越えたりするんだよね。

擬人化したらターボババアやんか。

愛犬の万が一に備えよう

というわけで、今回は幸い非常に軽く済んだ柴子の前庭疾患だった。

が、一応今後のアレコレソレを考えると
歩行補助ハーネスなどはそろそろ揃えたほうがいい気がする。

人もそうだが、犬も病気であるのに
ついいつもと同じ動きをしてしまいがちだ。

前庭疾患は症状としては眩暈と吐き気だが、
それにより転倒して怪我をするとか、
食欲低下での衰弱という二次被害が怖い。

前回は、バスタオルで補助して散歩させていたが
そろそろきちんとしたものを用意してもいいだろう。

後は、少しで高カロリーが摂取できるフード。

うちは前回、たまたま近所にコレが売っていて
柴子も気に入っているので常備している。

最近はもっと色々あるし、
未開封なら賞味期限も長いので
シニア犬がいる人は少し常備しておくと
前庭疾患以外にも使えて便利だと思う。

本当に今回は軽く済んで良かった。
というか・・・まさかこれは中々転院に踏み切れない私に
転院を決めさせるための天の采配だったのだろうか?

というわけで、少し手帳の話を書いてから
また猫の闘病記を紹介したい。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。